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噂のマイコス米

さてさて、最近のウワサのマイコス米について筆者が思うことを書いていきます。


いきなりですが、完全水無しで栽培できる米と言ったら信じますか?

そう、それが噂の「マイコス米」です。

やまだアグリサービスでも少しやってます。

出穂してま〜すすす!


スゴいですよね!栽培コストが劇的に下がります。そんなマイコス米の真価が問われるのは、ちょうど今の時期だと思います。なぜなら、稲たちの「出穂期」だからですね。この時期は、水を最も必要とします。水を入れずにどこまで収量と品質が安定するのか。そのため、マイコスの真価が問われると筆者は考えています。


では、なぜ、こんなことが可能なのか。字の如く、「水稲」は、水を入れて作る作物です。水を入れなければ、「陸稲」になってしまいます笑

しかしです、このマイコス米をやっているのは全部と言っていいほど「水稲の品種」なんです。水稲の品種でやってることは陸稲栽培。歯痒いですが、おそらく水稲と認識されると思います。筆者の考えですが、理由は、品種が水稲として、登録されてるからです。


ちょっと遠回りしましたが、なぜの正体は、「アーバスキュラー菌根菌」です!


アーバスキュラー菌根菌は、菌根菌の一種です。よく間違われるのが、「根粒菌」です。

根粒菌と菌根菌は全くの別物です。前者は、バクテリアで、後者は、カビの一種です!


まず、菌根菌から説明していきますね。その後に、菌根菌の一種であるアーバスキュラー菌根菌を説明します。


菌根菌とは、菌根をつくる真菌(カビ)です。菌根とは、菌の細胞と植物の根っこの細胞の複合体を意味してます。また、植物絶対共生菌なので、植物について共生していないと、生きられません。そして、植物根の細胞壁に菌糸が侵入しない外生菌根菌と細胞壁に菌糸が侵入する内生菌根菌に分けられます。後述するアーバスキュラー菌根菌は内生菌根菌に該当し、外生菌根菌は簡単にいえばキノコを形成する菌根菌のことです。おもにマツ科、ブナ科やフタバガキ科など樹木の根に共生してるらしいです。


そんな菌根菌は肉眼で見ることも可能です。たとえば、植物の根を抜いた時、スポッと抜けるのではなく、根のまわりに砂粒やいろんなものがくっついてくることがあります。そんな時、根のまわりに蜘蛛の巣状の何かが張っているような感触がある時は、菌根菌がいる可能性が高いです!


そして、菌根菌の一種であるアーバスキュラー菌根菌(AM菌)のすごいところは、陸上植物の80%以上と共生できること。菌の種類としては300種以上確認されているのですが、人間が利用できる形で培養できるのは、まだごくわずかです。なぜなら、アーバスキュラー菌根菌は植物と共生していないと生きていることができないからですね。そのため、アーバスキュラー菌根菌を人工的に増殖させることが困難です。それと、アーバスキュラー菌根菌が共生できる植物には例外もあって、アブラナ科、ヒユ科、タデ科、それとマメ科の一部の植物とは共生できません。


植物の生長に不可欠な窒素リン酸カリウム(NPK)の三要素の中で、最も吸収しにくいのがリン酸です。土壌中の根から3㎜以内にあるものしか利用できないと言われています。農家が「毎年リン酸肥料を入れているのに、なかなか効かない」と言うことを耳にするのは、そのためです。


ここで、注目すべきことがあります。それは、「植物へのリン酸供給」です!極端に言っちゃいますが、多くの陸上植物はアーバスキュラー菌根菌を頼らずして十分なリン酸を吸収することが不可能です!


とりわけ農地では化学肥料や堆肥を使用して、農作物にとって十分なリン酸が存在しています。そのため、アーバスキュラー菌根菌がいなくても自力でリン酸を吸収することができるのです。ただし!これは植物にとってとても不自然な状況です。あるいは水分吸収能力や耐病性に関しても植物は潜在能力を発揮しきれていない可能性すらあると考えられています。事実、アーバスキュラー菌根菌が共生した植物は耐乾燥性と耐病性が向上することが知られています。そのため、この能力を大いに発揮しようと海外の砂漠地域や肥料入手困難な地域においてアーバスキュラー菌根菌導入のための研究と検討が進められています。


それ以外に、私が密かに注目してる「グロマリン」もあります。これは、アーバスキュラー菌根菌が生成する特殊なタンパク質です。このタンパク質は、AM菌が植物の根と共生する過程で重要な役割を果たします。


これは、AM菌の菌糸を覆い、保護する役割も果たします。これにより、菌糸は外部環境のストレスから保護され、生存と成長が促進されます。また、グロマリンは菌糸が土壌粒子に結合するのを助け、土壌の構造を改善します。これにより、土壌の保水性や通気性が向上し、植物の生育が促進されます。さらに、グロマリンは土壌の炭素貯蔵に寄与します。グロマリンは分解が難しく、土壌中に長期間存在することができます。これにより、グロマリンは土壌中の有機炭素の重要な源となり、土壌の肥沃さと生物多様性を維持するのに寄与します。


以上より私は、水を最も必要とします出穂期でも、水稲が成長するのではないかと感じます。なぜなら、リン酸は、植物が花や果実を形成するのに特に重要な栄養素だからですね。また、DNAやRNAといった遺伝物質の構成要素であり、細胞分裂や新しい組織の形成にも必要です。これらのプロセスは、植物が花や果実を形成するためには欠かせないものです。


見方を変えると、どれだけ「水」が出穂期に影響を与えるかですね。これからの経過も楽しみです。

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